蜃気楼への想い(ひと紹介:その1)

インタビュアー:四角い太陽さん

答えた人:佐藤トモ子(本サイト管理人)

出身は岩手県。北海道知床・斜里町で上位蜃気楼に魅せられ、ライフワークに。現在は知床を離れたが北見工業大学 氷海環境研究室が斜里町などで行う蜃気楼研究をサポートしている。気象予報士、(一社)日本気象予報士会 北海道支部+サニーエンジェルス所属、日本蜃気楼協議会北海道ブロック理事。@tomoko3072

あなたと蜃気楼のかかわりは?

愛好家、研究家(アマチュア)として、日々、蜃気楼の楽しさを伝えたり、謎を追及したりするのをライフワークだと思い込んで生きています。

蜃気楼のことを知ったのはいつ頃?

富山の蜃気楼のことは、マンガ(ドラえもんなど藤子不二雄作品)で、物心ついたときには知っていました。オホーツク海で「幻氷」が出ることは、高校生くらいまでには何かのニュースで見たような気がします。大学時代、気象予報士の勉強をはじめたとき、気象の本に用語として載っているのを見て、再認識しました。

初めて蜃気楼をみたのはいつ?

どんな蜃気楼だった? 感想は?

2013年の冬(2月ごろ?)カメラの望遠レンズを買ったので、気になっていた蜃気楼探しをはじめました。最初は下位蜃気楼の「空飛ぶ流氷」を撮っていたのですが、何日か海岸に通ううち、気が付いたら 上位蜃気楼らしきものも写真に写っていました。知床半島の海岸線に変な模様が・・・もしかしてこれが上位蜃気楼??複雑だけど、ふしぎできれいに見えたので、すぐに魅了されました。

今まで見た中で一番印象に残っている蜃気楼は?

「大規模」だったり、激しく動いたり、クリアに見えたりした上位蜃気楼や、友人たちと一緒に見た蜃気楼は、どれも印象に残っていますけど・・・強いて言うなら、2014年4月14日です。沖には幻氷、手前に残った流氷帯上や海岸線にも上位蜃気楼が現れ、自分の周りのすべてが蜃気楼になったように見えたときは、感動しました。

それを見たときの感想は?

自分一人しか海岸にいなかったので「なんでよりによって私しかいないときにスゴイのが出るのだ!」「私だけじゃなく、もっとたくさんの人に見せてあげてよ!」と、もし蜃気楼の神様がいるのなら、訴えたい気持ちでした。

蜃気楼の魅力は?

ふしぎできれいなこと。いくら追及しても解明できないであろう、自然の奥深さを感じること。

「蜃気楼と未来」に期待すること

幻氷や、そのほかのすばらしい蜃気楼が地元でたくさん出ることを、北海道に住んでいる人ほど知らない、という状況だと感じています。特に、私たちが活動を始めたころは、斜里周辺の学校の先生に聞いても知らない方が多く、若い人や子どもたちほど知らない傾向がありました。オホーツク地域はもちろん、北海道の子どもたちが、不思議で神秘的な自然現象・蜃気楼の宝庫に住んでいるのだということを、当たり前に知っている未来になって欲しいです。幼い時に身の回りの自然に興味を持つことが、科学や芸術などさまざまな分野への入り口になると信じているからです。

最後に、あなたにとって蜃気楼とは?

大人になって再会した初恋の彼(子どものころ、素直に感じていた自然への憧憬を思い出させてくれたので。)

ありがごとうございました。

このコーナーでは、毎回、本研究やプロジェクトの関係者、蜃気楼愛好家の皆さんにインタビューやコラム執筆を不定期にお願いしていく予定です。お楽しみに!

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